シンプルな入門車・オースチンセブンでクルマづくりにチャレンジ。
正規に車検を取得して公道を走る!
“知識もないのに、いきなりクルマを作るなんてことができるのか”そう疑問に思う方も多いことだろう。しかし、そんなクルマ好きのための製作入門車がオースチンセブンだ。
頑丈なシャーシをベースにエンジンやコクピットを架装し、極めて限られた基本パーツだけで成るこのクルマは、何よりシンプルな構造が大きな特徴。クルマづくりの初挑戦者が基本的なボディ構造を理解し、作業技術を会得するには最高の素材と言える。
製作に要する期間は、シャーシのみの状態から公道を走れる仕様に仕上げるまでにおよそ7ヵ月(週3日の作業ペース)。ボディが架装された状態のクルマから開始すれば、同期間でもかなり自分仕様にメイクアップすることができる。
クラシック ガレージでは、現在5台のオースチンを所有。シャーシのみのクルマが2台と、ボディのあるクルマが3台だ。セダン、スポーツモデルの2種類があるので好みに合うものを選ぼう。製作期間中は、クラシック
ガレージの所有スペースを使用することが可能。テントを張って常にクルマを保管しておけるので、自分のペースで作業を進められるのが嬉しい。
自分でつくり上げ、手を加えたクルマを走らせることには、体験した者でなくてはわからない無上の喜びがある。自分にしかわからないこだわりを発揮できるのも、時間や手間をかけられる大人ならではの遊びの醍醐味だろう。さらに、地道な作業を重ねクルマづくりの基本的な経験を積むことによって、不具合が出たときには対処する方法を蓄積していくことができるのだ。
これから“これを作ってみたい”と特定のクルマを思い描いている人も、自分にできるのかと自信のない人も、まずは一度オースチンの様子を覗きに、ガレージに足を運んでみてはいかがだろうか。
レストアのPOINT
<オースチンセブン編>
- 製作するクルマの方向性を決める。
どんなイメージのクルマに仕上げたいのか、まずはグランドデザインを決める。ボディタイプは大きくはセダン、スポーツ、レーシングタイプの3種類がある。他にも具体的な完成イメージを決めた上で実際の作業に取りかかる。 - シャーシとボディを作る
シャーシから作り始める場合、まずは骨組みに木材を取り付ける。ボディを固定する土台となる重要なパーツだ。ボディは、理想のイメージに合わせて自分で成形も可能。もちろん既存のボディを使用することもできる。 - メーターやエンジンの配置を決める
大枠のパーツが仕上がったらメーターやライト、エンジンなどの装着、配線作業に取りかかる。どんなエンジンを搭載し、どんなデザインのメーターをどこに配置するか、そんな細かい所にも自分のセンスを発揮できる。 - ボディを架装し、内装・外装に取りかかる
配線関係が完了したら、つくり置いたボディをシャーシに載せる。その後シート、メーターパネル等の内装や、外装の作業を行う。自分の理想イメージに整える仕上げ段階だけに最もオリジナリティを発揮できるポイントだ。